2012年11月26日 第29回活動報告
『宮城県七ヶ浜町・福島県南相馬市他』

活動目的

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今回は参加クルーにトリマー、トレーナーが同行することもあり、通常の物資配給に加え、爪切り等のケアサービスとしつけ相談を実施すること。

さらに著名なネイリスト2名が参加したため、物資配給やペットのケアを実施している間に、飼い主の女性を対象に、ネイルケアも実施し、活動に幅を持たせることとした。

 

活動内容・TOPICS

これまでの活動では、福島(南相馬)⇒宮城(七ヶ浜)の順で仮設住宅を訪問していたが、今回においては、活動順序を逆にした場合の効率や時間配分の見直しの必要性を見極めるため、試験的に宮城⇒福島の順に活動した。

午前2時に集合場所である川口市のスミレ梱包倉庫を出発し、東北自動車道を北上して宮城県七ヶ浜町の仮設住宅を目指す。この日の天候は朝から強い雨が降っており、お散歩代行は車中での協議により見送ることとした。

午前中に七ヶ浜町生涯学習センター内仮設住宅に到着し、以前から交流のあるペット同居者数名に集まってもらった。トリマー班が爪切り等のケアをする間、ネイリスト班は飼い主さんたちのネイルケアおよびハンドマッサージを行う。また、今回はクルーの人数が確保できていたため、物資の配給活動については効率的に実施することができた。

すべての活動を午前中に終え、震災当時の活動から交流させていただいている岩本さんが仮設住宅内で経営するラーメン店にて昼食後、南下して福島県南相馬市を目指した。それ以外のクルーは七ヶ浜町内の仮設住宅群を手分けして訪問し、物資の配給活動を効率的に行なった。

南相馬市小池長沼仮設住宅にて、リクエスト物資の配給と同時に、トリマー班、ネイリスト班がそれぞれの活動を精力的に行い、効率的かつ質の高い活動内容となった。また、お散歩代行については天候が回復しなかったため、ここでも見送ることとなった。

今回も、配給物資についてはペットゴー社の施策である『たすけあいペットプロジェクト』により寄付されたものである。

すべての活動を終え、帰り際に小池長沼仮設住宅ペット同居棟の自治会長である楽さんのお話を伺う。楽さんによると、仮設住宅を支えているのは女性であるとのこと。当仮設住宅でも様々なイベントを企画しているが、おしなべて男性よりも女性の方がイベントへの参加意識や協力意識が強いそうだ。

以前、七ヶ浜の避難所所長からも、集団生活において規律を重んじて協力的なのは、男性よりも女性だという話を伺ったことがある。七ヶ浜の避難所では水の使用量が限られ、避難所側は節水を呼びかけていたのだが、洗髪の際に使用する水の量は、男性よりも女性の方が少なかった。

今回の活動は天候の影響もあったが、屋内で女性に向けたネイルケアサービスも、結果として的を射た企画であったと言え、またそれぞれのクルーが自分に出来ることを積極的かつ効率的に活動してくれたと思う。県を跨いで2箇所の活動フィールドを一日で回るのは相当の意識が必要だが、活動回数を重ねるごとに、質を落とさずに効率的に動くことができてきたと感じる。

 

今後の連携・方向性

南相馬市の仮設住宅において、自治会リーダーの楽さんから、『物資の支援は大変ありがたい。だが何より嬉しいのは“会いに来てくれる”ことだ。』という話もあった。

まもなく震災から2年が経過し、メディアで被災地の様子が伝えられる回数も激減しているが、それに比例するように被災地を訪れるボランティアの数も少なくなっている。前述の楽さんの話しでは、長期継続して仮設住宅を訪れているのは、もはや我々だけと言っていいらしい。仮設住宅の自治会でも、住民の方々の精神的ケアの観点から、様々なイベントを企画して、住民同士の横のつながりや各住民の孤立化を防ぐ工夫を実施しているという。

我々D・O・Gも、宮城と福島の仮設住宅で継続的に活動する中で、2地域における、いわゆる『復興格差』を感じている。大都市に近い七ヶ浜町では、雇用状況を含めた経済的背景は復旧し、ようやく復興に向かって歩みを進めていると感じるが、福島・南相馬においては、いまだ復旧すら程遠い状況が続いている。

こうした状況を踏まえ、我々D・O・Gも、ペットを通じた支援活動の中で、ペットゴー社の施策や個人の寄付などの協力を各方面に仰ぎつつ、仮設住宅の住民同士の横のつながりを意識したイベントの企画も考えていく必要があるだろう。

今回の活動では、ペットと関連が薄い業界から参加していただき、仮設住宅の方々に喜んでもらえる企画として成立したと思う。今後においても、我々の活動内容に賛同していただける方々には、ペット関連という枠にとらわれず、かつ『ペットを通じたヒトへの支援活動』という軸はぶらさずに、積極的に企画としての可能性を探っていきたいと考える。

文責:村松