2012年1月31日 第22回活動報告
『福島県南相馬市・宮城県七ヶ浜町』

活動目的

今回の目的地は2ヶ所。ひとつは、福島県南相馬市鹿島区小池長沼仮設住宅であり、ここでは主に、仮設住宅でペットと暮らす方々に対し、当面必要としている物資等の要望をヒアリングすることである。

今回の活動目的の端緒は、D・O・Gの活動に継続参加をいただいているペットゴー株式会社の黒澤代表から、同社の通販ポイントを活用した被災地用物資支援を、D・O・Gの活動と連動させる企画提案があったことである。この企画は、D・O・Gが被災地で受けたペット用支援物資を、ペットゴー社が運営するインターネット通販のポイント制度を活用し、趣旨に賛同を頂いた利用者がポイント寄付することによって調達するという内容である。

D・O・Gがこれまで実施してきた、被災者ひとり一人、一頭一頭のペットたちが本当に必要としているモノを、その時々の状況を感じながら縁をつないで継続支援するという活動と、ペットゴー社が掲げる社会貢献活動の方向性とが一致し、今回の企画連動となったものである。

今回はじめて目的地として設定した南相馬市の仮設住宅は、同じくD・O・Gの活動に以前から参加している、ミュージシャンで保護犬活動家としての顔も持つイズミカワソラさんが、独自の活動を通じて繋いでいただいた縁により訪問が実現した。

もうひとつの目的地は、継続支援を行なっている宮城県七ヶ浜町の仮設住宅で、ここではリクエスト物資提供とニーズの変化をヒアリングすることである。

活動内容

ペットゴー株式会社からの企画提案を受け、これまでD・O・Gが実施してきた活動の経験を、南相馬市の仮設住宅での継続支援に生かすべく、まずはペットと暮らす方々が現状のなかで求めている、物資を含めたニーズのヒアリングから開始することとした。

431645_361003027244802_1139276368_n南相馬市鹿島区小池長沼地区に設営された仮設住宅は、現在約200世帯が入居しているが、そのうちペット同伴入居可の住宅は棟が分かれており、その数は約70世帯である。この仮設住宅が宮城県以北の仮設住宅と違うのは、入居している方々は、『地震・津波で自宅が損壊している』方だけではなく、『自宅は残っていても、原発事故により避難区域に指定された』方々も混在しているということである。

メディア等で報道されているとおり、原発事故によって避難を余儀なくされた方々は、事故発生当初から、結果的に東電と行政との指示に振り回されながら現在まで至っており、そうした方々のペットたちも、地震と津波被害で被災した方々およびそのペットとは、また違った過酷な境遇を強いられてきたといってよい。

我々は、仮設到着直後からペット可棟の方々へのヒアリングを実施し、現状で必要としている物資やリクエストを、仮設内にある集会所にて伺った。

今回は初めての訪問ということもあり、現地のリーダー的存在の方に予め話は通しておいたものの、大々的なアナウンスはしていなかった。しかし、集会所には噂を聞きつけてお集まりいただいた数十名の方々から、物資リクエストを伺うことができた。

また、こうしたリクエストのほかに、狭い仮設住宅でペットと暮らすことにあたっての悩みや問題点なども同時に伺うことができ、しつけやトレーニングのニーズが、我々が考えている以上に多いことが解った。

さらに、物資リクエストを受けるなかで、震災当時から現在に至るまで、それぞれの飼い主とペットが経験してきた数多くの物語を伺うことができ、我々にとっての貴重な情報として、また今後の災害対応においても重要な課題として考えていかなければならない内容であると受け止めた。

午前中の南相馬市でのヒアリングおよび情報収集にある程度メドがついたので、午後からは一般道を北上し、継続支援を実施している宮城県七ヶ浜町内2ヶ所の仮設住宅へ向かう。

七ヶ浜町の仮設住宅では、事前にリクエストを受けていた物資をお渡しすると同時に、次回のリクエストとニーズに変化がないかもリサーチした。

今後の連携・方向性

ペットゴー社からいただいた企画提案は、これまでD・O・Gが得た経験と連動することにより、より密度の濃い継続活動を実現するにあたっての、非常に力強いバックアップとなりえる。この企画は、我々が今回南相馬市の仮設住宅で受けたリクエスト内容を、次回訪問時により高い精度で応えることができるであろう。

また、今回のヒアリングによって、仮設住宅内で暮らす犬が抱えるストレスや飼い主の悩み等も積極的に吸い上げることができたことは、今後しつけやトレーニング等のニーズにも対応するという、物資だけではない新しいカタチでの支援方法も模索し、次回以降の活動へと繋げていくための基盤となる。

さらに、物資等のリクエストを伺うと同時に、震災・原発事故から現在に至るまでの様々な飼い主とペットとの経験談も語っていただいた。こうしたそれぞれの飼い主とペットに存在するストーリーを多くの人に知ってもらうことは、継続支援の必要性と、今後の災害時対応の教訓、そして飼い主とペットとの関係を考えるキッカケとして、今後我々の活動の一環として捉えておくことが必要と考える。

文責:村松