2012年10月15日 第28回活動報告
『福島県南相馬市・宮城県七ヶ浜町他』

活動目的

IMG_0624-500x500今回の活動地は、福島県南相馬市小池長沼仮設住宅および、宮城県七ヶ浜町仮設住宅とし、主な活動目的は物資配給である。 配給物資については、今回もペットゴー社の継続施策である、『たすけあいペットプロジェクト』により調達されたものである。 さらに、前回までの活動の中でその存在を把握していた、小池長沼仮設住宅以外の南相馬市内のペット同居が可能な仮設住宅2箇所について、時間的余裕を見てリサーチすることも視野に入れた。

活動内容・TOPICS

今回の活動では、参加クルーにトリマー・トレーナーが不在であったので、しつけ相談や爪切り等のケア、およびワークショップ等のイベントについては見送った。 

しかしながら、参加したクルーはある程度まとまった人数であったので、物資配給の際におけるきめ細かな対応が可能であり、結果的に仮設入居者のお一人おひとりと密なお話を伺うことができた。南相馬市・小池長沼仮設住宅では、物資配給およびお散歩代行を行い、新規の物資リクエストを受付けることができた。小池長沼仮設住宅におけるペット同居の方々は、ほとんどをカバーできたと言って良いが、今後も物資、精神的ケア、また散歩代行等の物理的サポートも状況を注視しつつ、質量ともに充実させていきたい。

南相馬市での活動後、北上して宮城県七ヶ浜の仮設住宅へ向かう。 七ヶ浜町の活動では、2箇所の仮設住宅を巡回し、物資を配給し、飼い主さんたちから現状や今後についてのヒアリングを行う。 七ヶ浜町では、南相馬に比べて周囲の復興スピードは著しく速く、それに伴って仮設住宅で暮らす人々の意識も、前向きかつ多少のゆとりが生じてきたように感じる。例えば、ある仮設入居者は、子供が成長して仮設暮らしも落ち着き、生活の充実とハリを求めて3ヶ月前にフレンチブルドッグをペットショップで購入したという。 とはいえ、いまだ仮設住宅の不自由な生活であることには変わりなく、今後はイベントなども視野に入れ、この地でのペットと暮らすさまざまなカタチを提案していきたい。 七ヶ浜の仮設住宅での巡回が一段落し、多少の時間の余裕もあったので、訪問機会が減っていた七ヶ浜町代ヶ崎地区で在宅被災者となった相澤さん宅に伺うことにした。

相澤さんは、家業として海苔の養殖業を営んでいたが、津波により海苔も海苔を製造する機械も失ってしまった方である。突然の訪問にもかかわらず暖かく迎えて下さり、近況を伺ったところによると、以前海苔の養殖行っていた場所ではないが、業の再開の目処が立ったとのことであった。製造する機械も浸水して使用不可になっただけではなく、代ヶ崎地区は地盤沈下が激しく、とても船を着けられる状態ではなかったため、一度は海苔の養殖業を諦めたという話を以前にされていたので、今回の再開のニュースは、我々にとっても本当に嬉しいものであった。 相澤さんには、以前キャラバンのクルーとしても参加していただいた画家の長友心平氏直筆によるポストカードを差し上げ、今回の活動を終了した。

今後の連携・方向性

今回は、保護犬やその周辺活動にスポットを当てたフリーマガジン、『ONE BRAND』の編集者である松原氏に、我々の活動内容について取材していただいた。我々がこれまで継続してきた被災地支援活動『7iro CARAVAN』は、DO ONE GOODが掲げる『未来のペットショップ構想』を軸とするコンテンツのひとつである。 これまでD・O・Gは、保護犬の里親会・譲渡会や、ライフスタイルを含め、ペットと暮らす様々なカタチを模索し、既成の枠にとらわれずに提案してきた。

今回の大震災においては多くの人々が犠牲となり、住む家を失ったが、同時に、そこで暮らしていたペットたちの環境も一変してしまった。我々はこうしたペットたちと飼い主である被災者の方々に対し、さまざまな方法を模索しながら支援活動を重ねてきた。そしてその活動を通じ、極限の中でのペットの存在意義や飼い主さんたちの苦労、苦悩を目の当たりにし、災害大国である日本でのペットとの暮らし方を新たに構築する必要を感じ、提案し、考えるきっかけを作りたいと考えるようになった。

そしてそれは、『未来のペットショップ』が、これからペットと暮らそうと考える人々に対して伝えるべき、重要なことの一つであると考えるに至った。 こうした活動背景を、『ONE BRAND』という全国規模の媒体で取り上げていただくことは、D・O・Gにとって、その活動内容を多くの人々に知っていただけるきっかけとして、大変有意義なものと考える。 掲載記事:http://onebrand.jp/ol311/report09.html

被災地に赴くボランティアの数が減少している現状ではあるが、特に福島県沿岸部の仮設住宅では、依然として被災当時と大きな変化もなく、また復旧さえも進んでいないのが実感できる。また、今後は、住民の土地離れが加速していくことも考えられ、必然的に仮設住宅入居者は高齢者の割合が多くなってくることが予測される。 我々としては、こうした飼い主さんたちに対しての『楽しみ(愉しみ)』となる存在として、また時にチカラとなる存在として、ペットを通じて手を差し伸べていきたい。 こうした活動が、延いてはペットの幸せでもあり、我々が目指す『未来のペットショップ』の構築にむけての、大きなヒントであり貴重なサンプルになるものと考える。

文責:村松